ジュメイラ・モスク…2006年夏
2010-03-12


  井筒俊彦著
 『イスラーム文化―その根底にあるもの―』
 岩波文庫、1991年

 とにかく西洋文明をモデルにして近代化を進めようとすると、アウグスティヌスのいわゆる「神の国」と「地の国」とを事実上どうしても分離せざるを得ない。しかし、そうすることは、イスラーム本来の精神にもとることなのです。聖俗を分離することなしに、しかもイスラーム社会を科学技術的に近代化することが果たしてできるだろうか−−それが現在すべてのイスラーム国家が直面している、いやでも直面せざるをえない、大問題なのです。



 イスラム圏への本格的な旅は初めてである。とはいっても、アラブ首長国連邦のドバイは9割近くが外国人というのだから、実態は異なるのかもしれない。
 夏のドバイの気温は40℃〜50℃、湿度100%が普通。朝ホテルを出て散歩するが、流れ出る汗の量は半端ではなく、目に入って痛い。勢いで1時間近く歩いたが、衣服が汗浸しになってしまった。汗で衣服が信じられくらい重たくなっている。ホテルに戻って着替える。
 もうタクシー以外の移動は考えられない。目の前にあるショッピングセンターに行くのでさえ、横断歩道の信号がなかなか青にならないこともあって、タクシーに頼る。こんな暑い中、建設労働者は外で働いている。過酷そのものだ。
 翌年、アメリカに滞在している時、ホームパーティの席で「ドバイは楽しくて、いいとこだ」と言ったら、パキスタン系の人に「出稼ぎ労働者は悲惨な状態にある。日本政府に働きかけて、是正させろ」とお叱りを受けたこともある。
 猛暑であることと、イスラム教徒以外の見学は禁止、あるいは時間限定というモスクが大半なので、車の中から、あるいはちょっと外に出て眺める程度。ドバイのジュメイラ・モスク。ここは見学できるのだが、曜日と時間が限られている。ドバイ一美しいモスクとの定評もある。高級リゾートビーチ、高級住宅が集中する地区。二つの高い塔が天を貫く様は壮観だ。

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