南大門市場…2001年春
2010-10-08



ヤン・グィジャ 著、中野宣子訳
『ソウル・スケッチブック』
1997年、木犀社

  それだけではない。彼は、もともと、こまごましたかわいい物が好きなので、季節が変わるたびに、室内をセンスのよい趣のあるもので飾りたてる。なにしろ彼 は、美的センスが抜群なのだ。家族の服も、南大門市場にみずから出向いていって買ってくるほどだ。妻名は、毎朝、そんな夫が選んだ服を着て出勤する。内情 を知らない人たちは、彼女のファッションセンスがすばらしいと誉めちぎるのである。
 当然、その夫は自分を装うことも怠らない。たとえば、引っ越すようなことがあると、その前日にわざわざ南大門市場まで行って引っ越しに適した服を買うような入、そんな人が、まさに私の後輩の夫なのである。


 ソウルのシンボルである南大門から歩いて数分の距離。地元の人の生活にとって欠かせない、さらに観光客にとっても重要な見どころとなっている。ここまで大規模な市場は他ではなかなか見られない。眼鏡、衣類、食料、薬品などあまたの店が乱立し、最高の賑わいを見せている。お客さんの数も多い。地元民、海外からの観光客が熱気の中で様々な商品を物色している。疲れた人が元気をもらえる場所でもある。

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  韓国語には漢語も多いが、極力ハングル文字を使う流れが定着して久しい。「節約市場」という文字が見える。バーゲンセールという意味なのか、それとも市場全体が安いという意味なのかはわからない。ここは衣服類が多い場所だ。前回紹介した女人街とも雰囲気が似ている。でも、南大門市場の方がはるかにスケールは大きい。

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 韓国というと焼肉ばかり食べているというイメージを持っている人もいる。半島国家である韓国は魚介類も豊富だ。普通の魚だけでなく、うなぎ、どじょう、海老みたいのもいる。亀もいる。これは食用なのだろうか。

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