ヘルシンキ--タリン間のフェリー航路(その25)…2013年夏
2014-09-11


ケント・ハールステット著、中村みお訳
『死の海からの生還--エストニア号沈没、そして物語はつくられた--』
岩波書店、1996年

   ベッドの上でウーンと体を伸ばし、考えてみる。居眠りをしてしまった……。しかも靴を履いたままだ。それにしても、ほかの連中はどこにいるんだろう。今、何時かな。アルフはここにいないのだろうか。とにかく休めてよかった。あれ、それにもう気分も悪くないぞ!



   甲板もいくつかある。あるところは飲みコーナーになっている。ここぞとばかりお酒を大量に飲んでいる人が多い。EU国民であれば、域内を自由に移動できるので、EU諸国からの旅行者が多いのだろうか。出国手通きも不要だった。酔っ払った人がたくさんいる。話かけてくる人もいた。どこの国の人だったか分からなかった。みんな気分よく飲んでいるらしい。フィンランドのような北欧諸国は物価も消費税も高い。さらにお酒やたばこにかかる税金もかなり高いだろう。
   タリンから乗り込む人は大量にお酒を持ち込んでいた。エストニアではアルコール類もかなり安いのだろうか。お土産屋も物価が安かったから、そうなのだろう。飲酒コーナはたばこ臭いことも事実。女性や子どもはあまりいなかった。行きに比べると風が強くて、直接風が当たるところはじっと立っているのも大変だ。髪の毛がくしゃくしゃになる。船がヘルシンキに近づくにくれて、日もだんだん暮れていく。

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