横浜--ナホトカ間の航路(その2)・・・・1980年夏
2014-10-07


ミシェル・タンスキー著、宇島正樹訳
『ロシア秘密警察―拷問・暗殺・粛清の歴史』
 1979年、サンケイ出版

  シベリア流刑地でのジェルジンスキーをトロツキーは次のように描いている。
「ある日、広い川のほとりで、焚火のほのかな光を受けながら、ジェルジンスキーがポーランド語の詩を朗読しているのを私は見た。何も分からなかったが、この人物の血管に脈打つ内在力に打たれた…… 彼の生涯そのものがある時期の恐ろしい詩であった……」



  これが横浜からナホトカまでのジェルジンスキー号の券である。けっこうきれいに作られている。船室は下から2つめのグレード。船はクラスが低くなるにつれて、船底に近くなる。当然相部屋だった。4人部屋だったが、ここは3人だけだったので少し余裕があった。1人は京都から来たという学校の先生だった。
   船は横浜港を出て、太平洋側を航行し、津軽海峡を経て、極東ロシアへと向かう。はじめての海外旅行だったので、食事なども残さず食べた。何とかもとをとらなければと思っていた。船の中では音楽ショーを見たり、チェスをやったり、外国人のお客さんと話したりして、楽しく過ごせた。

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