イアン・ランキン著、延原泰子他訳
『蹲る骨』
2001年、早川書房
エジンバラは表面だけでは理解できない都市だという意見もある。真の感情や意図は隠れており、市民は見たところ健全で、街路は時間が止まったかのようだ。エジンバラを訪問する者は、市の原動力となっているものが何か、さっぱりわからないで終わるのだ。
スコットランドのエジンバラ。外国で一番乗りこなすのが難しいのは路線バス。目的地はエジンバラ大学のとあるキャンパス。方向が分からなくなってしまう。逆方向かもしれない。
ただ、このバスは市内を巡回しているようだ。だったら終点まで行って、戻ってくればいい。せっかく二階建てのバスに乗って、いい席を確保したのだから。こうなったら身を任せる。郊外の住宅地などもくまなく回る。小さな家に小さな庭。どの庭もきれいに手入れが行われている。イギリス人のガーデニング好きは有名だ。
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