井上篤夫著
『孫正義 世界一をめざせ!』
2005年、実業之日本社
あるとき、実業家の父・三憲が喫茶店を経営することになった。孫を天才だと信じている父は、息子にアイデアを求めた。
「正義、何かいい考えはないか」
「山小屋風にしたらいい」
かくして、町中でくつろげる癒しの空間、山小屋風喫茶店は大繁盛した。
私がはじめて孫に会ったのは20年近く前だが、そのときから今日までの孫の方向性は一貫していて、微動だにしていない。
「やがて一人ひとりがPC(パーソナルコンピュータ)をもつ時代がやってきます。そのときはネットワークでつながります」
アメリカで研修中、サンフランシスコを拠点とする日程があった。ある休日、NPO団体に勤める日系アメリカ人の女性がサンフランシスコを案内してくれた。
彼女はカリフォルニア大学バークレー校とかの出身とのこと。アメリカの名門大学というと、私立大学が多いとの印象があるが、州立大学であるカリフォルニア大学バークレー校は世界におけるトップ校であり、理系、文系ともに評価が高い。卒業生には孫正義・ソフトバンク社長など日本で活躍している人も目立つ。
サンフランシスコからもカリフォルニア大学バークレー校のキャンパスが見える。アメリカは大学院重視の国なので、サンフランシスコを案内してくれた女性も最低マスターくらいはとっておかないと将来のキャリアアップにつながらないと説明してくれた。だから大学院への進学を考えていると言っていた。ワシントンDCでお世話になったNPO団体の人もジョンズ・ホプキンス大学で博士号を取得したとのこと。なお、このUCバークレー校には、言語哲学を専門とする世界的な学者であるジョン・サールをはじめ、超一流の教員が多くいる。
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